黄金のヘッドフォン、SR-325i。このような奇抜な色のヘッドフォンはあまりないので 見た目のインパクトは抜群。 SR-325iのこの「i」はimproved(改良)の意味。iPodの「i」じゃないが、おそらくiPod人気にあやかろうとしたものであろう。 重量はRS-1に比べると重く、ちょっとした重厚感がある。
装着感はいつものGRADO。私は購入直後にこのヘッドフォンを10時間ほど連続で着用したことがあるが、 耳が赤く腫れ、その後1日くらい耳がヒリヒリした。あまり長時間着用することはおすすめしない。
SR-325iは「GRADOサウンド」と言われる明るくノリの良い音の中でも最も刺激的な音を出す。 音の立ち上がりが早く、キレのよさは私がこれまで所有したヘッドフォンの中でも一番。
このヘッドフォンの最大の特徴は、なんといっても高域の圧倒的な美しい響きだ。 特にドラムのシンバルの音は、すごく生々しく刺激的で、最高の爽快感を生み出している。 高域が刺激的とは言っても、ヴォーカルのサ行がキツかったりすることはない。 低域は、量感こそはないが引き締まった存在感のある音を鳴らすので特に不足には感じない。
刺激的でノリが良いのだが、鳴り方は平面的で奥行きがない。アコースティックな音楽よりは電子楽器系の音楽に向く。 「音の深み」という面ではRS-1やPS-1と比較にならない。ヴォーカル再生においてもRS-1のほうが艶やかで奥深い。 音に深みがないので、長時間聴いていると飽きてくるかもしれない。 ヘッドフォンアンプはクッキリ・ハッキリ系統のものを推奨する。 GRADOのヘッドフォンアンプは真空管のようなまったり系がいいと思うが、このモデルの場合はまったり系だとキレの良さを殺してしまうような気がする。
得意ジャンルはハードロック、へヴィメタル。特に疾走感が求められるメロディックスピードメタルなどの分野ではその疾走感をさらに強調する。 スピード感のあるダンスミュージックにも向いている。 ギターのカッティングは歯切れが良く、まるで自分の耳元で演奏されているかのような爽快感。 ベースは過度に強調されることなく、その存在を淡々とアピール。 ドラムはズシリと芯の通ったスネア、鼓膜をタイトに刺激するバスドラ、そして美しく挑発的なシンバル。 ヴォーカルは深みこそないが、明るくひたすら元気。 HD25のような重さ(これはメタルにおいては不可欠とも言えるのだが・・・)はないが、 SR-325iでは一味違った美しい「ロック」を聴かせてくれる。
無印のSR-325では「高音がきつ過ぎる」という意見もちらほら見られたが、 私が聴く限り325iではそのような印象は受けない。 この辺が325からの改良の成果だろう。
ポップスを中心に聴くならSR-225、ロックを中心に聴くならSR-325iがお勧めできる。