漢のヘッドフォン、HD25。
ケーブルの長さは1.5mと短く、ポータブルプレイヤー用に最適化されている。。
各パーツには頑強な素材が採用されており、耐久性はかなり高そうだ。
デザインは無骨で渋く、少し安っぽい。好みが分かれそうなデザインだ。
側圧が強く圧迫感のある装着感で、はじめのうちは1時間も使用すれば、コメカミ付近が痛くなるかもしれない。 遮音性は密閉型ヘッドフォンではトップクラスで、音漏れも非常に少ない。 電車の中でも周囲を気にすることなく、大音量で音楽に没頭することが可能だ。
HD25の音はかなり特徴的で、他のヘッドフォンにはない特徴として、圧倒的な音圧がまず挙げられる。 低域は締まりに欠けるが量感は抜群で、他の帯域を支配している感じだ。 しかし、他の帯域が低域に埋もれてしまわないのがHD25のすごいところ。 キンキンするくらいに高音は出るし、中域も全く不足はない。 解像度は、一般に「ポータブル向け」と呼ばれるヘッドフォンの中では最も良い部類だと思う。
非常にパワフルでパンチのある音なので、得意ジャンルは問答無用でハードロック・へヴィメタル。 ソースは激しければ激しいほど良い。 逆に他のジャンルはイマイチで、まさに激しい音楽のみに特化したヘッドフォンだ。 ソースによってはヴォーカルのサ行がかなり耳につくので、この辺にも注意が必要だ。 (エージングによってかなり改善されるが・・・) GRADOのヘッドフォンもロック向きと言われるが、HD25とは全く傾向が違う。GRADOは綺麗で爽やかな音。 HD25は荒々しく豪快な音。 初めて高級ヘッドフォンを購入する方にとっては、「これが高級ヘッドフォンか!」という感動は薄いかもしれない。 他に高級ヘッドフォンを持ってる方は、家で使用するには物足りないと感じるかもしれない。
難点も数多いが、それを上回る利点も数多い。 電車の中で無意識にヘッドバンキングをしてしまうヘッドフォンなんて、HD25以外にありえない。 (ピタッと耳に固定されるので多少首を振ってもビクともしない)
「ナンバーワンよりオンリーワンを目指した」なんて 使い古しの飽き飽きするフレーズがよく似合うHD25。 屋外でヘヴィメタルを聴く方には是非とも一度、この荒くれ者を試していただきたい。
装着感は良くも悪くもなくいたって普通。軽いのは良いのですが、耳乗せタイプなので耳への側圧は気になります。長時間使用していても特に問題はないと思います。
バランスはドンちょいシャリといった感じで、パワフルな低音と痛すぎないイイ具合の刺激的な高音が特徴。とにかく目立つのは低音です。締りがなく多少モコモコ感を感じ、荒さがありますが、量感、音圧はかなりあります。この存在感抜群の低音は迫力満点でツボにはまれば最高に楽しめます。全体のバランスで見ると低域が出ているため高音は量的に僅かに控えめに感じますが、必要十分には出ているので特に問題視する点ではないでしょう。どちらかと言えば繊細ではなく刺激的な高音で、鮮やかさ、煌びやかさは弱いです。ハウジングがとても小さいにも関わらず、音の響きが感じられるのには好感が持てますし、音場の広さもそこそこあるように感じます。Voは埋もれることなくしっかり聞き取ることができますし、音場感がなかなか良いのでVoが映えます。、HD650クラスと比べると流石に解像度の低さを感じ、基本性能は価格相応なので物足りなさを感じる人もいそうですが、そんなことはおかまいなしで楽しめる個性あるヘッドフォン。
合うジャンルは勢いのあるモノ。この特徴あるマッチョな鳴らし方に身を任せて聞くと良さそうです。ミドル、スローテンポになる程粗が見えてきてしまうので、悪い言い方ですが勢いのある曲で誤魔化したほうが音楽を楽しめます。しかし、この荒さであり力強い鳴りが好きならば気にすることなく使えるでしょう。
個人的な感想としては、バランス的に苦手な部類に入りますが、「音楽を楽しめる」ヘッドフォンという意味でDJ1PROに通じる部分があるかと思います。ヒーリング的な心地良さはありませんが、あまり音質は気にせず爆音で狂いたい人にオススメ。好きな人はとことん好き、嫌いな人は本当に駄目な機種かと思うので、一度音を聞いてから購入したほうがいいでしょう。
私はHD25の鳴らし方そのものは非常に好きで、なんとか使いたいと思ったためケーブルを交換した結果、多少聞きやすくなり愛機となりました。何種類かHD25に接続できるケーブルが存在するので、いろいろ試してみるのも面白そうです。
【HD25〜ドイツ製〜】
HD25の現行機はアイルランド製ですが、これは第二世代のHD25であり以前はドイツ製でした。ドイツ製のHD25は現在では非常に入手が困難かと思われます。ネット上でしばしば「ドイツ製のほうが音が良い」というコメントを見かけますが、同じ機種でそんなに違うわけないだろ、と懐疑的に感じていた私は、ドイツ製のHD25を入手できたので早速比較検証してみました。
結論から言うと一概にドイツ製のほうが音が良いとは言い切れません。両機それぞれに良さがあるように思います。
ドイツ製はアイルランド製に比べ、非常に洗練された音で聞きやすい音を鳴らします。そのためHD25の魅力のひとつである荒さやパワフル感、迫力といった部分はアイルランド製に劣ります。高域は刺激的ではなく、空間に響くのを心地良いとさえ思う程であり、低域は音圧、量感、迫力、厚み、圧倒感が減り落ち着いています。低域、高域共に荒さが無くなり洗練され聞きやすくなったのがドイツ製だと言えます。カメラに例えるなら、最も綺麗に映る部分にピントをビシっと合わせてきたのがドイツ製、その途中で多少荒い部分で合わせてあるのがアイルランド製、といった表現ができそうです。
アイルランド製は使えるジャンルが限定されそうですが、ドイツ製は対応できるジャンルの幅が広がり、ポップスやアニソン、想像できないでしょうがヒーリング要素のあるミュージックにも対応できます。それほど聞きやすい音であるということです。
私の好みからすると圧倒的にドイツ製に軍配が上がりますが、アイルランド製の売りであり特徴である、荒さや力感、迫力といった部分を気に入ってHD25を使っている人が大多数だと思うので、ドイツ製にHD25としての価値観を見出せる人は少ないかもしれません。HD25の鳴り方のまま、もうちょっと耳に優しくて聞きやすいのが好きという人にはドイツ製は最適だと思います。同じ機種でありながら違ったキャラクターを持っているので、使い分けも十分可能ですし、運良く入手する機会が訪れたら買う価値ありだと私は思います。