2ウェイドライバーを採用したカナル型イヤフォン。
ケーブルは細く、取り回しは非常に楽。ケーブルが細いと断線の不安が伴ってくるのだが、 このモデルは本体から着脱して容易にケーブルを交換することができる。
装着はSHUREのイヤフォン同様、コードを耳の裏側に回すというもの。 他のカナル型イヤフォンとは違い、イヤーチップあまり耳の奥まで突っ込む必要はなく、 軽く耳に押さえつけるだけで簡単に装着できる。SONYのMDR-EX85等に近い装着感だ。 この辺の機能的な部分の充実はうれしいところ。 また、イヤフォン収納ケースは2種類付属していて、銀色の保存用ケースは質感が高い。遮音性はER-4SやE4c等に比べると1ランク落ちる。付属のイヤーチップによって遮音性は異なるが、 どのイヤーチップを用いてもER-4Sのトリプルラウンジイヤーパットのような 高い遮音性を得ることはできない。 とはいえ、流石にカナル型だけあって、オーバーヘッドヘッドフォンの中でも高い遮音性を誇る HD25以上の遮音性を有している。
5proはインピーダンス値が低い為か、再生機器側のノイズを拾いやすい傾向にあるようだ。 私が使っている第5世代iPODとの組み合わせでも、音楽を再生していればほぼ気にならないレベルとはいえ、 ホワイトノイズを確認することができる。ホワイトノイズが多いとの評判を受けているプレイヤーを使用する際は、注意が必要だ。 ノイズを低減するには付属のアッテネータを装着すればよいのだが、この場合、音質が著しく損なわれる。
音質に関して、まず音場がカナル型とは思えないほど広いことが挙げられる。 音の分離感をしっかりと味わうことができて、いろんな楽器の音が混ざり合ったときも 音がごちゃごちゃになることはなく、一つ一つの楽器を聴き分けることができる。 再生帯域は広く、低域は低いところまで、高域は高いところまで出ている。 再生帯域の広さと音場の広さと併せて、音のスケール感は他のカナル型イヤフォンと比較しても圧倒的だ。
標準のイヤーチップだと音のバランスはピラミッド型で、エージングが進むまでは緩めの低域が耳につくことがある。 2段キノコ型イヤーチップを使用すると、低域の量感が減り高域の鮮明さが増すので、好みに応じ使い分けるのが良いだろう。
得意ジャンルは、クラシック、ポップスを中心にオールジャンル。 ヴォーカルもの、特に女性ヴォーカルは艶やかで非常に良い。 中高域にかけては若干音の線が細いので、低域の量感こそあれど、 ロックでは物足りなく感じることがある。 このジャンルではE5cのほうが聴き応えがある。 尚、5proは「ロックが得意」という評価が一般的のようなので、いろんなサイトを参考に検討していただきたい。
音場の広さはこれまでのイヤフォンの常識を超えるものだと感じる。 解像度もなかなか良いが、このモデルは“解像度の高さを楽しむ”よりは“雰囲気やスケール感を楽しむ”ことに特化しているので、 ある種、ER-4Sとは対極にあるモデルだと言える。